特集
【閉じる】
 2004年6月 執筆前夜
加納 朋子 さんインタビュー (全4回)
取材・文/小山田桐子 撮影/曳野若菜
第1回

 ゼロからひとつの世界を作り上げる作家の仕事。 ゼロが1になる瞬間ともいえる、一文字目を書き付けるその時に至るまで、 プロは何を考え、何をしているのか。プロの創作の秘密に迫るインタビュー、 今回は待望の新刊「スペース」を刊行したばかりのミステリ作家、 加納朋子さんにご登場いただいた。 第1回では、初めての小説を書くまでをうかがう。

 「ななつのこ」でデビューして以来、日常に潜む謎を通し、人の心を温かく描いてきた加納さん。「ななつのこ」はデビュー作にして、繊細な心配りが隅々まで感じ取れるような作品だが、なんとこれが生まれて初めて書いた小説なのだという。

加納:
それまで小説を書いたことはなかったですね。そもそもOLとしてプラスチックの材料を販売している部門で働いていたんですが、三年ぐらい経って、何かしたいなあという時に、社内販売でワープロを安く買えたんですよ。それで、初めてなんか書いてみようと思ったんです。ワープロだと自分の字が活字になるので、それが単純にめちゃくちゃ嬉しかったんですよね。それで、思わず調子に乗って書いたんですけれども。


 それまで、自分が書く側に回るということは考えていなかったというが、子供の頃からとにかく読書は好きだったとか。

加納:
読むのは好きでしたね。すごい内向的で、幼稚園の頃から友達と外で遊ぶよりも本を読んでいる方が好きっていうタイプの子供だったので。ミステリに関して言えば、それこそ小学生の頃はホームズや江戸川乱歩の少年探偵団なんかを片っ端から読んでいました。そのうちに親の本棚に手を出しはじめたんですけど、そこにあったのが、チェスタトンだとか、クリスティだとかその辺ですね。中学ぐらいの時は、チェスタトンのブラウン神父シリーズがものすごい大好きでした。難しいんだけど好きで、何回も何回も読み返しましたね。私が今、短編を好きなのはその影響があるかもしれない。


 その後、「頭でっかちの固いもの」ばかりを読んでいたが、短大に入ってから読書傾向が大きく変わったのだという。

加納:
短大に入って、周りがみんな同じような本好きの子ばっかりになって、読むものがかなり変わりましたね。ひたすら自分の内部をのぞき込むための苦しい読書じゃなくて、楽しみとしての読書になったんです。そういう時に、たまたま、姉が島田荘司さんの小説を買ってきて、それがすごく面白かったんですね。それでその当時島田さんが推薦なさっていた、綾辻行人さんとか“新本格系”と呼ばれる作家さんの作品をばーっと読み出しました。もともと本格もの(主として名探偵がトリックを解き明かすタイプのミステリ)が好きだったのは、やっぱりきれいなんですよ。謎があってそれが、くるっときれいに解けるっていう。そういう形のきれいな作品がとにかく好きなんです。でも、自分で書くことはできない、全然手の届かないものだと思っていましたね。


 短大卒業後、加納さんは就職。加納さんはOLを経験したことを大きなことだったと振り返る。

加納:
よく小説家希望の方で、小説を書く時間が取りたいから、就職もしないで頑張るみたいな方がいらっしゃるんですけど、私はちょっとこれに関して、否定的な意見なんです。何を書いたらいいか分からないという方はとりあえず就職したり、自分をいろんなステージに置いてみることって大事だと思うんですよ。就職すると、イヤなことももちろんやらなきゃいけないし、なかなか自分では想像が付かなかった経験ができますよね。小説を書くっていうのは要はアウトプットで、そのためにはやっぱりインプットしていかないと自分の中のストックがなくなっちゃうんですよ。もちろん作家さんによっては、汲んでも尽きない泉をお持ちの方もいらっしゃいますけど、私みたいなすごい普通の人間の場合はいろんな経験が必要だと思うんです。


 インプットしたものがあふれ出すかのように、ワープロを手に入れた加納さんはアウトプットを開始する。

加納:
私スポーツは全然ダメだし、カラオケなんかも嫌いだったんですよ。つきあいが悪い奴ですよね(笑)。それで、会社の人に「じゃあ、何が好きなの」って言われて、返事に窮したことがあって。自分がほんとに好きだっていえることがその時見つかっていなかったんですね。好きなことを模索していたからこそ、ワープロを手に入れた時、いきなり書き始めたって部分があったと思います。


 また、加納さんが書きはじめたきっかけとして、北村薫さんと宮部みゆきさんの著書との出会いがあった。

加納:
ちょうど宮部みゆきさんと北村薫さんが同時期にデビューされた頃だったんですね。宮部さんに対しては、同世代の若い女性だってことで、すごい感銘を受け、憧れましたし、北村先生に関しては、やっぱり殺人が起きないミステリーというものがあるんだということに驚きましたね。それで、お二人に触発されて書き始めたっていうのがスタートなんです。最初の作品も実はまるまる一本が北村先生へのファンレターなんですよね。

 作家と読者の手紙のやりとりが織り込まれた巧みな構成が光る「ななつのこ」で加納さんは鮎川哲也賞を受賞。日常の謎の語り手として、次々と作品を発表していく。
第2回

 第2回では、デビュー作「ななつのこ」についてうかがう。

 加納さんが北村薫さんへのファンレターのようなつもりで執筆したという初めての小説「ななつのこ」は、短大に通う駒子が『ななつのこ』という本の著者に綴る、身近な事件を交えた長い手紙を中心に進められる。最初に登場する “スイカジュース事件”なども日常レベルで起こりうる事件だが、「ななつのこ」の中にも「本当に大切な謎はいくらでも日常にあふれて」いると書かれているように、はっと胸を突かれるような新鮮な感動と驚きを読者に与えてくれる。

加納:
 “スイカジュース事件”というのは実際にあったことなんです。だけど、その現実の解決がつまらなかったので、それなら私が考えた方が面白いと思ったのが、この話を書いたきっかけでした。「ななつのこ」の第二話でも、渋谷でネズミを見かける場面などは、実際にそういう光景を目にしたことから書いたものです。そういう風に日常の些末なことから発想を広げて、想像するというのは大事かもしれないですね。危ない人と思われない程度に(笑)。想像力って大事ですよね。最近、想像力がないんじゃないかって思える人が多いような気がします。これをしたらどうなっちゃうっていう想像力が足りないから、すごく重大な事件が起きてしまったりするんじゃないでしょうか。小説を書かないにしても、ちょっと想像を楽しむようなくせはつけたほうがいいのかもしれないなあと思いますね。

 加納さんは初めて書き上げた小説を、東京創元社というミステリの出版社が主催する鮎川哲也賞に応募する。

加納:
 応募は妹に勧められたんです。妹が買ってきた北村薫先生の本に鮎川哲也賞の募集が載っていたんですが、北村先生の作品をこうやって評価して出すような出版社だったら、お姉ちゃんの小説もそんなに無下には扱わないのではないかと言ってくれて。それで、じゃあ出してみるかってことになったんです。書きあげる上でも、妹の存在はすごく励みになりましたね。最初の一話を書いて、妹に読ませたら、「すごく面白い、続きが読みたい」って熱烈に言ってくれたんですよ。それが嬉しくて調子に乗って二話、三話と書いていったんです。家族もけっこう読んでくれたんですが、最初に、そういう読者がついてくれたのはすごく幸せなことでしたよね。見向きもされなかったら、多分、そこでくじけて書くのを止めてしまっていたと思うんで。それで、応募したことを忘れてしまった頃、私がいない間に東京葬儀社っていうところから電話があったって母親に言われて、「え、葬儀社!? 何それ、なんだか怖いね」なんて言ってたんです。それが、東京創元社からの電話だったんですよ。うちの母がものすごい聞き違いをしまして(笑)。

 そして、加納さんは第三回鮎川哲也賞を受賞し、プロとしての道を歩み出す。

加納:
 小説家っていうのはすごく遠い職業で、自分がなれるものだって思ってなかったんですよ。生涯で一冊、それこそ自費出版でもなんでも本が出せたら、そんな嬉しいことはないなとは思っていて。だから、受賞後、二作目をって言っていただいて、ちょっと怖くなりましたね、何を書いていいのか分からないっていう状態になってしまって。

 「ななつのこ」の好評を受け、同じく駒子を主人公とする作品の執筆を依頼されるが、自分の近い主人公を動かすことの難しさがあったという。

加納:
 最初の作品に関しては、ほんとにファンレターなので、家族構成とか住んでる場所とか自分に近いところでキャラクター設定をしていたんですよ。だから、そのキャラクターで二作目をって言っていただいた時に、どうしようって思いが強かったですね。二作目が書き上がるまでにはかなり時間がかかりました。自分に似たものを動かすのはつらいですね。照れくさいし。だから、二作目の「魔法飛行」以降は、あえて自分とまったく違う、理想の女の子って感じキャラクターの主人公を置いていましたね。

 “理想のキャラクター”を動かす際も、普段からの想像力が役に立つのだという。

加納:
 知らないうちに誰か傷つけてしまったりして、後で気づくことってありますよね。そういう時って、くよくよ考えてしまうんです。こういう風にすればよかったんじゃないか、とか、頭の中でシュミレートするんですね。自分があの場でできなかったことをこのヒロインだったらこういう風に胸のすくような展開になるのにな、とかそういうことをよく考えちゃうんです。一種の妄想なんですけど、それもまたストーリーになったりすることがありますね。

 日常に根ざした観察力と想像力により、加納さんは丁寧に織り上げられた傑作を次々と生みだしていく。
第3回

 第3回では、転機についてうかがう。

 2003年に発表された加納さんにとって初の長編となる「コッペリア」は、これまでの作品とは異なる印象を受けるほの暗い雰囲気を漂わせる、人形の魅力に取り憑かれた人々の愛憎を描いた小説だ。

加納:
私の母が自分でもビスクドールを焼いてしまうぐらい人形が大好きだったんですよ。この「コッペリア」を書いたのはその母が病気で亡くなったりした年のことなんですが、そのことがかなり反映されていて、全体のトーンが暗くなっていますね。

 その頃、加納さんは書くことに対して悩んでいた時期でもあったのだという。

加納:
作家デビューして10年目ぐらいだったんですが、人によると思うんですけど、それぐらいの時期って行き詰まっちゃう方が多いんですよ。私もやっぱりそうだったんです。どうしてもマンネリ化してきてしまうし、前の作品の方がよかったと言われたら、落ち込むし。それで、この先同じものを書き続けていけるのか、違うものに挑戦するとしたらどんなものか、といったことですごく悩んだ時期でもあったんです。
それでかなりしんどかった一年だったんですが、とりあえずずっと書きたかった人形をテーマに書いてみたいなと思って始めたのが「コッペリア」なんですよ。
 
この作品を書き上げたことが、ひとつの自信になったと加納さんは言う。

加納:
今までの読者の方はすごくびっくりされたと思うんですよ。やっぱりそれまでの作品はほのぼのとかハートウォーミングといった言葉で評されることが多いのに、「コッペリア」はそういったことと対極にある作品でしたから。ただ、あの作品で初めて加納朋子という作家を知ったという方もいらっしゃって、そういう方が面白いと言ってくださったのは励みになりましたね。そういう喜んでくださる方がいる以上この挑戦はムダではなかったなと。同じ年に出した「レインレイン・ボウ」もちょっとトーンが暗いんですけど、この2作品を書き上げたことで、少し気が楽になった部分がありましたね。こういうものも書けるんだな、と思えましたし。そういう意味では、あの2作品は思い入れが強いですね。

 そして今年、5月に刊行されたばかりの新刊「スペース」は、短大生の駒子が主人公の「ななつのこ」シリーズ3作目となる。2作目「魔法飛行」が刊行されてから、しばらく間が空いていたこともあり、まさに待望の作品である。

加納:
未だに「ななつのこ」と「魔法飛行」が一番好きという方が多くて、複雑ですね。作家としてはまずいんじゃないかと思いますけど(笑)。でも、私にとっても特別な位置にある作品なので、ずっと待ってくださっている方がいらっしゃるというのはありがたくて頭が下がります。続編については、出版社から早く早くとは言われてはいたんですが、ようやく書けるようになりましたね。自分に近かった駒子というキャラクターを、時間が経って、自分が変わったことによって、ある程度、客観的に観ることができるようになったということが大きいと思うんですよ。現に駒子の視点じゃない第三者の視点が結構出てくるんですね。だから、ちょっと時間をおいた意味はあったかなあと思います。

 「スペース」「バックスペース」の2篇からなるこの作品だが、前編の「スペース」が先にネット販売などで発表されていた。

加納:
あのシリーズはとにかく構成が肝なんで、両方読んでいただかないといけない話なのに、ずっと片足で立っているような、座りの悪さがあったんですが、今回やっと両足で立てるようになりました。リンクしているだけで、両方合わせて一本というわけではないんですけど、朝顔の双葉みたいな感じで、片方では落ち着かない。だから、2篇まとめて本という形になってしみじみ嬉しいですね。

 今作でも、小さな発見がはっとするような鮮やかさで読者の胸を打つ。

加納:
誰でも不思議に思っていること、ひとつやふたつあると思うんです。ただ、そういうことって忘れちゃうんですよね。だから、雑記ノートなんかをつけておくのは大事かもしれないですね。私は実はそこまでやってないですけど。手書きのメモってイヤなんですよ。人に見られたら恥ずかしいから。OLの頃、完全犯罪かなにかのネタを思い付いてメモしたものをポケットに入れたつもりがするっと落としてしまっていたことがあったんですよ。それを同期の女の子に見られて、「これ何」って(笑)。
それ以来、手書きでメモすることに抵抗感があるんです。


 駒子のシリーズは全4部作というのは、すでに決まっていることなのだという。

加納:
あと一作というのは決めていますね。私はきれいに整った形のものが好きなので、あと一作っていう中途半端な状態は座りが悪くて嫌いなんですけど、まあしょうがないですね。
自分では一生懸命頑張ってるんですけど、のんびりテンポなもので(笑)。
 

その確かなペースで丁寧に紡がれる物語を心待ちにしたい。
第4回

 第4回では、創作のヒントについてうかがう。

 ミステリを読むひとつの楽しみである“謎”とその解決。加納さんの小説に描かれる謎は、日常に存在し得るリアリティを備えたものも多いが、一体どういうところから発想されるのだろうか。

加納: 
テレビや本などで知った面白い現象や知識があったら、小さなネタに使ったりはしますよね。パソコンの雑記というテキストを作っておいて、そうしたネタであるとか、どんな場面に使うのか分からないけど浮かんでしまったセリフなんかをとりあえず入れておくようにしています。何を書いたらいいか思い付かない時などは、それをざっと見ると、とっかかりになりますね。答えが先にあって、そこから謎を作る場合もあります。むしろ私はイメージ先行型といいますか、まず漠然としたテーマがあって、それに添ってお話を作っていくことも多いので、その場合はミステリにするのに苦労したりします。テーマ的には必ずしもミステリである必要はなかったりするので。いわゆる日常の謎を描く際には、事件が派手じゃない分、ネタとテーマを有機的に絡めるということを考える必要がありますね。この道はあんまりお薦めしません(笑)。後になるほどどんどん苦しくなってくると思うんですよ。やっぱり物語になる効果的なネタっていうのは限られてると思うし。本格ミステリのトリックは出尽くしてきたと言われますけど、日常系の方がより狭い道なんじゃないかなと、近頃しみじみと思います。

 小説を書くうえで、“普通であること”も大事ではないかと加納さんは言う。

加納: 
ミステリ作家さんが集まるパーティーの時とか、「あ、私ってすごい普通」ってよく思うんです(笑)。やっぱり皆さん、どこか突き抜けていらっしゃるんですけど、私はそういう部分が全くないし、特に何か取り柄があるわけでもないので。でも、平凡で普通だからこそ書けるものを書いていけばいいのかなと思っているんです。私は自分の身の回りからネタを拾う方なので、自分のステージが変わっていくことが、すごく大事なんですけど、どんな作風であっても、就職であったり、普通の人がするようなことをしておくのは決してマイナスにはならないと思いますね。以前、小説家になりたくて、家事も何もかも旦那さんに押しつけてる主婦をテレビで紹介していたんですけど、「やることやってから小説書かないと」って思ってしまいましたね。何を書いたらいいか分からないというレベルの人だったら、とりあえず、きちんと生活するということは大切なんじゃないかと。個人的なことを言えば、自分の子供が大きくなるにつれて、今まで夫婦だけで暮らしていたら全然付き合うことなかった方たちとお話したりする機会があったりして、結構それが面白いんですよ。そういうことから拾えるネタというのもありますし。自分ひとりだとただ細い一本道なので、それを広げて街の地図を作っていくためには、いろんな人に会って、お話するというのが大事なんだと思います。

 主婦であり、母親でもある加納さんだが、作家業との両立は大変ではないのだろうか。

加納: 
でも、OLの頃の方が大変でした。家に帰ってごはんを食べてお風呂に入るともう遅い時間なんですが、そこから書き始めていましたから。他に書く時間といえば休みの日だったので、しんどかったですね。プロットは通勤電車の中で練っていました。最近はめったにしないですけど、今でも、本当に何も浮かばないときには、電車に乗ったりするんですよ。ネットとか漫画といった誘惑がないし、乗ってる間に何かネタを思い付かなきゃっていう気持ちにもなるんです。 


 最後に小説を書き続けるためのヒントをうかがった。

加納: 
漠然と小説を書きたいとか小説家になりたいとかではなく、具体的にどんなものを書きたいか、だと思うんです。そして、その書きたいと思ったものを、書き出したらとにかく最後まで書く。そうすれば、続けられます。何でもそうですけどね(笑)。投げ出してしまったら、それっきり終わってしまうんですよ。書き始めて、その作品がつまらなく感じてしまうのが一番つらいですよね。その場合は、逆に、どうしたら面白く思えるのか考えればいいんだと思います。全部、書き直す必要があるのか、簡単な手直しで済むことなのかといった判断は書き続けていけばつくようになってくるものだと思うので、とにかく最初は拙くてもつまらなくてもいいから、最後まで書くことですよね。ただ、最後まで書くっていうことも能力がいることなので、それができるかどうかだと思います。
加納 朋子● かのう ともこ
1966年生まれ。OLを経て、1992年「ななつのこ」で鮎川哲也賞を受賞し、作家デビュー。95年「ガラスの麒麟」で日本推理作家協会賞を受賞する。その他の作品に、「魔法飛行」「掌の中の小鳥」(東京創元社)「ささらさや」(幻冬舎)「月曜日の水玉模様」(集英社)「コッペリア」(講談社)など。5月には東京創元社より、待望の新刊「スペース」が刊行された。
【閉じる】