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ショートホールの次のロングホールは六百五十ヤードあった。幾らロングホールと言えどもこの距離は今まで経験した事がなかった。ティーショットをドライバーで打ち、二打目をスプーンで打ったが、それでもピンまで二百ヤード残した。三打目はクリークで打った。しかしグリーンに乗らなかった。それからサンドウエッジでグリーンには乗せたが、そこからスリーパットしてしまい、再びダブルボギーだった。社長と音山さんはさすがに飛ばす。特にスプーンの飛距離と精度が俺と極端に違った。二打目を打った時点でピンまで残り百三十ヤードしか距離を残さなかった。遠くへ飛ばすクラブをもっと練習しなくては勝負にならないなと痛感させられた。
その後もいろいろと攻め方を教えてもらい、十八ホール上がってみると、メモ帳にはぎっしりと各ホールの注意事項が並んだ。今日は帰ってから整理することにしよう。
ゆかりさんも、「楽しく回りましょうね」と俺に言った割には、一ホール、一ホールメモを取りながら回っていて、ラウンド中、余り話さなかった。ティーショットの場所も二打目を打つ地点も違うのだから、当然といえば当然だが・・ゆかりさんは本戦への出場を目指しているのだからと思い、俺も敢えて邪魔しないように心がけて回った。
自宅に帰り着くと俺は早速メモ帳の整理をした。コースの攻め方は大体判ったが、今日のラウンドでもドライバーショットが余りよくなかった。距離のないコースならさほど気にも留めないのだろうが、このコースはドライバーで飛距離が出ないとパーを取るのが難しかった。パーを取るにはドライバーが飛ぶか、寄せが完璧にピンに近づけられるかのどちらかしか方法がない。調子の良い時なら両方上手い具合にかみ合うのだろうが、今の俺にはその可能性は非常に薄いように感じられた・・どうもこの頃、マイナス志向で困る。悪いイメージだけが膨らんでいく中、大会が段々に近づいていった。
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