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この大地震については、後で新聞によってこの地域が、「地震空白域」だったことを知った。つまり、地球の表層を覆う板状の岩盤がぶつかりあう際に、地震につながるひずみたまっていながら、大きな地震がまだ起きていない地域――「ギャロップD」といわれる空白域だったのであるという。他にもいくつかあるのであろうが、そのギャロップDの一つが、新潟市付近から長野県北部にかけてであったとのこと。近い将来、この地域には大きな地震が発生する可能性があると指摘する専門家も多かったといわれる。
しばらくバスを降りていたと思っていた節子さんが集落を一巡してきたと言う。
「お墓の石が滅茶苦茶に倒れたりしているて。だけど、お前さんとこのお墓は大丈夫だったよ。やっぱり、洋式の平らな墓にしておいたんで助かったんだね。Aさんの蔵は壁がみんな崩れてしまって、反対側が見透かせるほどだったし、Bさんとこの玄関の戸は斜めになっていたし、とにかくひどいて。弁天様の鳥居も倒れちゃったし・・・・・・」
やはり相当大きな被害が考えられた。墓石のような一見半永久的とも思われる頑丈なものが、バタバタ倒れたということからすると、何軒かの家屋にも被害が及んだのではないかと思った。だが、後で知ったところによると、コンクリートの鳥居は倒れても、隣り集落の木造鳥居は倒れないままだったといわれる。石やコンクリートを素材とする建造物よりは、木材を素材とするものの方が、揺れに対して弾力性があって、倒れるか否かというような事態において強いのではないかと考えられた。
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