転がるように追いかけた 夏空と 擦り傷だらけの夢
校舎裏の自転車置き場 いつも背中越しで聞き分けた 君の声
さぼった授業の数だけ 増えていった 仲間の秘密
街中を染める スイカ色の夕焼けに 誓った約束
まだ何ものでもなかった僕らがいた この街の あの夏
青い空にひとすじの飛行機雲 渡ってゆく風に夏の匂い
はにかんで笑った君を 一人占めしたかった あの夏
届けられなかった君への想い 今もまだ どこかに
青い空に飛行機雲 時をこえていけたなら あの雲のようにまっすぐに
迷うことなく 君に辿り着けたなら
水の中に咲いた花火
つかめそうで つかめきれず きらきらと眩しく光っているのに 今にも消えそう だから 片時も 目を離せない
あなたは 水の中に咲いた花火
君が残したソーダ水 氷が映した秋の空
私はひとつ咳をした
君に溺れてしまいそうで 怖かったから