人影まばらなメリーゴーランド オルゴールみたいだね
約束を交わさない 君と僕 何となく会うフリをして 何となく別れる練習をしている
早足で急ごうとする期待 泣き出しそうに立ち尽くす不安 繋ぎ止め 回り続けるオルゴール
薄紫の空に放たれた 黄色い風船 たどってゆく二人の視線 何もかも紙芝居みたいだね
約束を交わさずに会えるのはいつまで 約束を交わさずに別れられるのはいつまで
夕暮れがたよりない 今が僕らの思い出です
迷っているのは きっと 分かっているから
それが自分の ONLY ONE ではないことに
心の真ん中は 気が付いているから
日毎 薄くなっていく空
カフェオレ色のマフラー
君と出逢えた季節が また 来る
君に貸してあげた自転車 「ありがとう」から始まったメール交換
仕事の悩み 子供の頃の夢 家族のこと 友達の恋の話 高校時代のイタズラ 初恋の人 密かな決意
初めて一緒に食べたパスタ屋 妙に無言だった珈琲屋 たわいない話で笑い合ったトンカツ屋 真面目に語り合ったラーメン屋 片道50分のドライブが二人にかけた魔法
こんなにも 頼り無げな僕らだけど 目印を残そうよ 僕らだけの目印を
暮れゆく空に瞬き始める 星屑のように
ささやかでも凛と光る 僕らだけの 星屑マークを
たった一言なのに 幸せになれたり 不愉快になったり
ふとしたときに こぼれた一言は その人自身を映し出し
ふとしたときに 受け取った一言に 自分自身を映し出す
正しいことが いつも正しい言葉とは限らない
ふざけていても ずっこけていてもいい それが寄り添う言葉なら その一言は 千の言葉を超えるだろう